ラスト・トゥインクル

今年の大井ナイターの最終日。とはいえいつも通りの人が集まり、いつものように競馬をする。
やっぱりこれでも主催者がやっていけるようにするのが、あるべき競馬なんじゃないかなぁ。地域特性その他もろもろを考えて、その土地土地にあった形の競馬を求めるということを各主催者は模索するのが正しい競馬の存続方法だと思います。
たまにしか見ない、大きなレースしか注目しない客を期待してその一発での売り上げ増を狙うより、底上げして通常の収入を増やさなければリスクが大きすぎますよ。
重賞も何にもない日に競馬場に行ってわかる本当の現場の雰囲気。あと1場を残した地方競馬の旅をしていて思うのはそんな事です。

それは客も同じ、たまの大きなレースを見ただけ(見れなかっただけ)でその場を広げて大きく語るというのは、単なる個人的なわがままにしか聞こえません。その場の普段がどうで、他がどうでといった相対比較と、あるべき絶対的な姿を描けるだけの下地のある人の言葉が人の心を打つわけです。現場も行かずに状況も知らず検証もせず表面的な知識だけで語られるものはすぐにわかるので、誰にでも滑稽に見えてしまいます。

以前も地方競馬を救おうと立ち上がる人々を、逆効果だと書いた事があります。(これしか署名が集まらないなら廃止だとかえって思わせてしまう、という内容でした)勝つストーリーを描けることが大事ですが、それには自分の行動がどう帰結するのかを見通せないといけません。それも解らずにただ活動するのならば、余計なお世話な上に、単なる自己満足。個人的な自己満足で廃止にされちゃ、たまらないですものね。増してや批難な批評だけで現実的な解決案を提示しないのは、地方競馬に対する嫌がらせでしかありません。

そんな厳しい世の中ですが、来年も大井でナイターが見れることを祈って。(祈るだけなら迷惑かけませんしね)